開業前に立地条件をよく調べる

このページの内容は特に重要です。むしろこのページで書くことをやっているかいないかでお店が上手く行くかどうかが決まると言っても過言ではありません。 本格的にお店を経営するつもりであれば必ず読んで、実行する事をおすすめします。

と言う事で↑これだけ大きく書きました。 他のページでこんな大きく書いていないので、ほんとにそれだけ大切だと言うことです。 立地条件が大切な事なんか誰でも知っている事ですが、 知っているだけで何もしなければ知らないのも同じで、 「あそこ良さそう」程度では全く意味がありません。
自宅や低資金で始める場合は気にしなくていいかもしれません。

お店を出す際に最も重要な要素の一つが立地条件です。「お店の起業の初歩の初歩」にも書いてますが、 開業する前に時間をかけて調べておきたいのがこの立地条件です。 これをおろそかにして合わない業種を出して短期間で閉店した経営者を何人も知っています。 どこに出してもあまり変わらない業種なのに、そこそこ人の集まる場所で家賃が30万もするところに入った人などです。 それこそ街外れの家賃10万程度のところであれば、今でもやっていたと思います。 お店の運営で必要なことは色々ありますが、出店場所に関して言えばそうそう変える事がないので、 開業前にじっくり・しっかり調べておくというのはほんと〜〜〜に大切なことです。

候補地で仕事をしていたとか、住んでいるのであればある程度は把握していると思いますが、 普通はショッピングモールや大通り沿いなどから探す事になるので、 実際に需要があるか、ライバルの有り無し、見込み客の数などを調べるほうが良いです。 とは言え、本格的に調べようと思うと大変なので、ある程度で構いません。

どんな商売でも、成功すればどんな場所でもいいのですが、 普通は立地条件で大きく左右されます。 場所を問わない物で言えば、オリジナルの商品を売る商売です。 これはそこでしか買えないので当たれば場所を問わず、 それこそ自宅を改装して始める場合に向いています。

繁華街以外でもはやる商売は美容室や歯医者などです。 どんな住宅にも大体美容室ってありますよね。 これは、売上の大半を技術料(実利益)が占めている上単価も高く、 住宅内の少数が固定客となれば成功するからです。

繁華街で出すべき業種は物売りで、 特にオリジナリティーの低い商品を売る場合は多く人が集まる場所に出すべきです。 これは「ついで買い」を狙った効果もありますし、 みんなが良く行く場所にあるというのはこれ以上にない宣伝効果です。 逆にオリジナリティーの低い商品を売る場合に、 人通りの少ない場所に出すのは初めから失敗するのが目に見えています。

もちろん全ての商売が人の多く集まる場所に出す方がいいのですが、 そういった場所のテナントなどの家賃は高額なので、 およその収益額から家賃などの経費を引いた金額が、 自分に満足のいく金額になるか何パターンも計算して折り合いをつける事になります。

繁華街の1店舗にどれくらいの人数が来るのかを自分で数えるのは大変です。 簡単な方法は、似たような業種(小売であるか技術系であるかなど広い意味で)のお店に行き、 「この辺人多いけど、1日何人くらいお客さん来るの?」 と聞けば大体教えてくれます。 大通り沿いに出す場合も繁華街と同じように似たような業種の店に聞けばいいと思います。 いぶかしがって教えて貰えないことがあるかも知れませんが、 正直に「実は今こういうお店を出す予定で場所を探している」と言えば、 ほとんどの場合快く教えてくれます。 これは、全く同種の店でなければ、近くにお店が増える事はそれだけ人も増えるという事で、 自治体にしても街が活性化することは普通は歓迎するので快く教えてもらえます。

人数が分かったので、次に一人当たりの単価を調べます。 一番手っ取り早いのは、自分が全く同じ業種のお店に行った場合の平均金額です。 自分自身は行かない場合は知人・友達などで良く行く人に聞いてみて下さい。 データは多ければ多いほど良いので何人にも聞いてみて平均を出します。 例えば1日に50人ほどお客さんが来るパン屋さんの場合で、 全員の平均で1回行った時に使うお金は500円ほどの場合、
500円×50人=2万5千円 が1日の売上で
25000円×25日=62万5千円 が1ヶ月の売上になります。
ここから大雑把に原価を50%として引くと、
31万2千5百円が1ヶ月の利益で、更に家賃などの必要経費が15万円として引くと、
16万2千5百円があなたの給料になります。
これでは少ないと思うのであれば、 100人来る立地条件で、必要経費が30万かかる場合なら32万5千円があなたの給料になります。 これはあくまで考え方と計算の仕方を書いただけなので、 実際にあなたが持ちたいお店の内容に合わせて計算して下さい。

もちろん計算どおりに行くわけではないですが、 30万の家賃と15万の家賃を比べると、15万もの差があると安い方を選びたくなりますが、 その差を上回る場所があるならそちらの方が良いという事が大切です。

また、ショッピングモール内などに出店する場合は、これらのデータはそこの営業部などから聞けます。 大手になればなるほど詳細が得られますが審査も厳しい上に、テナント料はもっと厳しいです! ローカルなショッピングストアの方が比較的気楽に出店できます。 ただ、それらのショッピングストアへの出店では、テナント料が高額な為、
テナント料を捻出する為に商品単価を上げる→客が離れる→退店
といった悪循環となるケースもあるようです。
集客数の割りにテナント料が高い場合は利益率なども踏まえ、良く考える必要があります。

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