融資を受ける

お店を開くのであれば結構な資金が必要になります。
そこで融資を受けるのはごく当たり前のことなんですが、やっぱり高額なお金を借りるのはなんとなく嫌だし怖いですよね。
ただ、どんな感じなのか分かれば安心できると思いますし、実際にやってみるとなんてことないんですよね。

お店を開く時はテナントを借りるにしても店を建てるにしても、そうでないにしても設備などで結構な費用がかかります。
その資金をどうするかなのですが、基本はやっぱり自分の預金です。
借りなければ返済がいらないので、毎月の純利益がそのまま生活費になります。
ただ、お店の規模にもよりますが、まともなお店になればなるほど結構な資金が必要になるので、多くの場合はお金を借りる事になります。
もちろん自己資金は多ければ多いに越したことはないので、将来お店を開くと決めた日から計画的に貯金する方が良いのは言うまでもありません。
そして諸々の必要経費を計算して、そこから自己資金を引いた金額+当面の生活費を借りることになります。

融資を受ける場合、その時その時で条件が変わりますが、今の日本の場合はだんだんと緩くなっています。
例えば、保証人や担保が必須だったのが今はいらない場合も増えましたし、金利についても以前と比べれば安くなってます。
実際に借りる時はちゃんとした審査があるのですが、この時にものを言うのは完全に自己資金です。
その人自身の信頼性を測るのはそれ以外にないからです。
これは借りる金額によって、自己資金が多ければ高額、少なければ少額を貸してもらえることになります。
金融機関にもよるので一概には言えませんが、開業にかかる全資金の少なくても10%〜30%は用意しておきたいところです。
ちなみに、少額で始められるお店としてはたこ焼き店などがありますが、この場合にかかる開業資金は安いもので設備に10万ほど、必要であればテナントの入居費と当面の生活費となりますが、 極端な話ですが、自己資金は0円で全額融資で始められる金額とも言えます。
もし、自己資金は全然ないけどすぐに借りたいという場合や、自己資金の追加として有力なのが生命保険の解約金などです。
もちろんほんとに解約するわけではなく、解約して戻ってくる予定のお金は自己資金に含める事ができるので、そういったものがあれば審査も通りやすくなります。

実際にお金を借りるとなると、どこで借りるかを決めることになります。
個人事業の場合、多くの人は 日本政策金融公庫 (旧:国民生活金融公庫、国金)で借りるようで、 私もそこに貸して貰いました。
ここは100%政府出資の政策金融機関なので、借りるのは不安と言う場合でも少し安心できるんじゃないでしょうか。
それ以外では最寄の銀行で、特に自己資金を多く預けている銀行なら審査も楽になります。
ちなみに、日本政策金融公庫のサイトや、銀行の融資の案内などを見ても意味不明な部分も多いので、実際に支店に行って気楽に聞いてみるほうが分かりやすいし楽です。

融資を受ける際に出来れば用意したいのが事業計画です。
規模が大きく借りる金額が高いほどしっかりした物が必要になります。
ただ、これは絶対に必要と言うわけではないし、少額を借りる場合ではいらない、もしくは適当でいいです。
事業計画というとたいそうな物を想像してしまいますが、要はどんな商売をするか、それに必要な資金の使い道と金額を言うくらいです。
必要な資金の使い道は「お店の起業の初歩の初歩」で書いている、設備などにかかる費用です。
これはその設備や機材の名前、金額を羅列した物になります。
「これくらいかかるから、これだけ貸して欲しい」という事を伝えるわけですね。
いくら適当でも、覚えているから口頭で伝えるのでは具合が悪いので、紙に書いた物が必要になります。

この時一緒に持って行きたいのが、「立地条件」に書いている、お客さんの数や平均金額、収入などの概算です。
これをしっかり書いた物が用意できれば、審査も通りやすくなります。
個人事業であっても、しっかりとしたマーケティングと長期の事業計画が書面で伝えることができると、信頼性は上がります。
ただこれも金額によりますので、少額であればあるほど適当でいいです。

早いと1〜2回話しをするだけで審査開始となり、あとは待つだけです。
実際私も審査が通るかはドキドキだったのですが、今にして思うのはよほど無茶な内容でなければ大丈夫です。

市区町村などで開業支援として融資をしているところもありますので、そちらもご覧下さい。